- 「ブラックでも通る住宅ローンはあるって本当?」
- 「ブラックが住宅ローンの審査に通るポイントについて知りたい」
- 「なぜブラックリストに入るの?」
本記事では上記の疑問や要望などにお応えします。
ブラックリストに入っている人の中には、住宅ローンを利用できるのか疑問に感じている方もいるでしょう。
結論、ブラックの人も住宅ローンの審査に通ることは可能であるものの、ポイントを押さえることが望ましいです。
今回はブラックでも通る住宅ローンの特徴や、審査のポイントなどを解説します。
もくじ
ブラックでも通る住宅ローンはある?
ブラックの人でも通る住宅ローンはあり、以下の点を押さえるのがポイントです。
- ブラックの人は基本的に住宅ローンに通りにくい
- 住宅ローン選びに工夫が必要
上記の内容について、具体的に解説します。
ブラックの人は基本的に住宅ローンに通りにくい
ブラックの人は、基本的に住宅ローンに通りにくくなります。
「なんとかなる」という安易な考えで審査に申し込むと審査落ちとなり、時間や労力などをムダにする可能性があるためです。
ブラックの人は信用情報に難があり、金融機関にとってはお金を貸すことに大きなリスクを伴います。
お金を借りにくい立場であることを十分に理解したうえで、対策を考えることが望ましいです。
住宅ローン選びに工夫が必要
ブラックの人が住宅ローンの審査に通りにくいものの、利用する会社やサービス選びを工夫すれば、審査に通る可能性をあげられるでしょう。
ローンの返済が遅れていたり、携帯の分割未払いが発生したりしている方の場合、住宅ローンを利用することは難しいといえます。
しかし、審査に通りやすいといわれている金融機関を利用したり、借入を返済したりすることで、住宅ローンに通る可能性をあげることが可能です。
後述する通り、ブラックの人が住宅ローンに通りやすくなる方法として、さまざまなものがあげられます。
闇雲に住宅ローンの審査に応募するよりも、冷静に対処法を実践する方が効果的なケースもあります。
ブラックの人が住宅ローンの審査に通るコツ
ブラックの人が住宅ローンの審査に通るコツは以下のとおりです。
- 事故情報が消えるまで一定期間待つ
- 頭金を多く用意する
- 借入を少しでも返済しておく
- フラット35を利用する
上記の内容について、具体的に解説します。
事故情報が消えるまで一定期間待つ
ブラックの人が住宅ローンの審査に通るには、事故情報が消えるまで一定期間待つとよいでしょう。
事故情報にもよるものの、ブラックリストから削除されるまでの期間は5年から7年程度だといわれます。
時間はかかるものの、少しでも審査に通りやすくするには、ブラックの状態から外れることが効果的です。
後述する通り、住宅ローンの審査に通るコツを実践しながら、借金の完済を目指すのが1つの方法になります。
参照:ブラックリストに載った後でも住宅ローンを組む3つの方法と審査の注意点 | 日本住宅保全協会 お役立ちメディア
頭金を多く用意する
ブラックの人が住宅ローンの審査に通るには、頭金をなるべく多く用意するとよいでしょう。
頭金を多く用意することで、返済できる見込みがあると金融機関にアピールしやすくなるためです。
一般的に、住宅ローンの頭金は購入金額の20%程度だといわれています。
ブラックの人の場合、住宅ローンの頭金としてより多くの現金を用意しておけば、審査に通る可能性をあげられます。
借入金の返済をしつつ頭金を用意するのが難しい場合、両親や祖父母からお金をもらうのも1つの方法です。
親や祖父母からもらったお金に関しては、基本的に贈与税が発生します。
しかし、住宅ローンの頭金として利用する場合は、一定金額まで非課税となるのが特徴です。
両親や祖父母に今の状況を説明したうえで、お金を援助してもらえないか相談するのも1つの方法となります。
借入を少しでも返済しておく
ブラックの人が住宅ローンの審査に通るには、なるべく多く借入金を返済しておくとよいでしょう。
借入金を返済すると返済負担率(年収に対する年間返済額の割合)が下がり、金融機関に返済能力があることをアピールできるためです。
金融機関によって異なるものの、審査に通る基準の目安は30%から35%だとされています。
例えば、年収300万円でブラックの方の場合、年間返済金額の目安は90万円から105万円です。
返済負担率を計算するときは、総支給額ではなく手取りの収入で計算するのがポイントになります。
フラット35を利用する
ブラックの人が住宅ローンの審査に通るには、フラット35を利用するとよいでしょう。
フラット35は固定金利を採用しており、一般的に審査に通りやすいとされているためです。
フラット35と民間の住宅ローンの違いは、以下の表に示します。
審査の内容 | フラット35 | 民間住宅ローン |
年収 | 決まりなし | 200万円から400万円 |
勤続年数 | 1ヶ月以上 | 1年から3年 |
金利 | 固定 | ・変動金利 ・期間選択型固定金利 ・全期間固定金利 ・ミックス型 |
借入限度額 | 8,000万円 | 1億円から2億円 |
変動金利に比べると金利が高くなることから、将来的な返済の負担を感じる可能性がある点はデメリットです。
フラット35に申し込む場合、支払遅延などの履歴がある金融機関を選ばないことがポイントになります。
金融機関によいイメージを持たれていない可能性が高く、住宅ローンの審査に落ちやすくなるためです。
参照:ブラックリストに載っていても住宅ローン・フラット35に通った人はいる?|マネーキャリア
信用情報がブラックとはどんな状態?
信用情報がブラックになる方には、具体的に以下の特徴があります。
- 信用情報機関に事故情報が登録されること
- 債務整理や多重申し込みなどをしていること
上記の内容について、具体的に解説します。
信用情報機関に事故情報が登録されること
信用情報がブラックとは、信用情報機関に事故情報が登録されており、信用を失っている状態にあるといいかえられます。
信用情報がブラックの方について、「ブラックリストに入る」といわれるものの、ブラックリストとはあくまでも俗称です。
実際には、ブラックリストというものは存在しません。
融資やクレジットカードを発行するときなど、信用情報機関に加盟している金融機関は、利用者の事故情報などの履歴をチェックできます。
事故情報が登録されていると、住宅ローンを始めとするサービスの利用が制限されることか
ら、生活面で不便さを感じる方も多いでしょう。
事故情報からブラックの方が外れるには、以下の方法があげられます。
- 借金を完済し、一定期間経ること
- 債務整理をすること
- 借金が時効となっている場合、援用手続を済ませること
なるべく早く、信用情報機関の事故情報から抜け出すことが望ましいです。
参照:ブラックリストとは?債務整理後何年載るのか、登録を削除する方法はあるのか | 債務整理の相談をする前に読んでおきたい!基礎知識集【債務整理マガジン】
債務整理や多重申し込みなどをしていること
信用情報がブラックになる理由として、以下の点があげられます。
ブラックになる理由 | 内容 |
61日以上の支払遅延 | 2回連続で借入金の支払をしないこと |
クレジットカードの強制解約 | ・長期間の支払遅延などによるもの ・2か月程度の支払遅延により、強制解約となるケースが多い |
保証会社による代位弁済 | ・借入金の支払をできなくなり、代わりに第三者機関に支払ってもらうこと ・一般的に、3ヶ月以上の支払遅延が発生したときに代位弁済が行われる |
債務整理 | ・利息や借入金の金額を減らし、借金問題を解決する手続のこと ・任意整理、個人再生、自己破産の3つに分けられる |
多重申込み | 短期間で複数のクレジットカードやローンなどに申し込むこと |
ブラックになる理由として、借入金を定期的に返済しないことや、短期間で複数の金融機関に申し込むことなどがあげられます。
借りたお金に関して、返済を延滞しないで済むように計画的な利用が望ましいです。
参照:ブラックリストとは?掲載から解除までの期間、載る条件や生活への影響を解説 | 弁護士法人・響(ひびき)
信用情報がブラックになる期間
信用情報がブラックになる期間は、以下の表の通り金融事故の内容によって異なります。
金融事故の内容 | 登録される期間 |
61日以上の支払遅延・延滞・滞納(携帯本体の代金、奨学金、借金など) ※利息や延滞損害金も含む |
借金完済した日から約5年 |
クレジットカードの強制解約 | 解約された日から約5年 |
保証会社による代位弁済 | 代位弁済された日から約5年間 |
債務整理 | ・任意整理:借金を返済してから約5年 ・個人再生:手続完了後、約5年から7年 ・自己破産:手続完了後、約5年から7年 |
クレジットカードなどの審査に関するもの | 約6ヶ月 |
信用情報がブラックになる期間は約5年が目安となるものの、具体的にどのくらいの期間になるのかはわかりません。
ブラックリスト入りされている状態から外れると、履歴も消去されるのが特徴です。
取引状況が白紙に戻ることから、金融機関側は取引に慎重な姿勢を見せるケースもあります。
ブラックリスト入りしていないからといって、住宅ローンの審査に通るわけではない点を押さえておくとよいでしょう。
信用情報の確認をする方法(ブラックかどうか?)
自分がブラックリスト入りしているのかを確認するには、以下のとおり信用情報機関に問い合わせる方法があります。
- CICに問い合わせる
- JICCを利用する
- KSCに確認する
上記の内容について、具体的に解説します。
CICに問い合わせる
自分がブラックリスト入りしているのかを確認するには、CICに問い合わせるとよいでしょう。
CICとは株式会社CICの略で、設立から約40年の歴史を持つのが特徴です。
貸金業法・割賦販売法を満たす指定信用情報機関として、唯一指定されている信用情報機関となっています。
国内クレジット会社の出資によって設立された背景があることから、現在でも多くのクレジット会社が加盟中です。
クレジットカードに関連する情報を調べる場合、CICを利用すると効果的になります。
CICを利用するときのポイントは以下のとおりです。
情報開示方法 | 特徴 |
インターネット | ・パソコンやスマートフォンから開示請求ができる ・利用可能な時間:【毎日】8時から21時45分 ・手数料:500円 ・支払方法:クレジットカード・キャリア決済 |
郵送 | ・信用情報開示申込書をダウンロードし、必要書類とともに送付する ・手数料:1,500円(コンビニチケットor定額小為替証書) |
インターネットもしくは郵送での情報開示請求が可能で、どちらか都合のよい方を選択可能です。
以前は窓口での申請も可能となっていたものの、現在は中止されています。
JICCを利用する
自分がブラックリスト入りしているのかを確認するときは、JICCに問い合わせるのが1つの方法です。
JICCとは「株式会社日本信用情報機構」の略で、1986年に創業した信用情報機関として多くの貸金業者が加盟してきました。
消費者金融からお金を借りた経験のある方が、自分の信用情報をチェックする場合に適しています。
JICCを利用するときの特徴は以下のとおりです。
情報開示方法 | 特徴 |
郵送 | ・信用情報開示申込書を印刷し、本人確認書類とともに郵送する ・コンビニで郵送開示利用券を購入する ・手数料:1,000円(税込)+発行事務手数料(郵送オプション料金を含めた総額の10%) ・郵送オプション利用時の手数料(速達:300円、本人限定受取郵便:300円、速達+本人限定受取郵便:600円) |
スマホ申込み | ・専用アプリをダウンロードし「信用情報を開示する」を選ぶ ・「クレジットカードと電話」or「本人確認書類2点」で本人認証 ・手数料:1,000円(クレジットカードorオンライン収納代行or携帯キャリア決済のいずれかで支払う) |
情報開示請求後、最も早く結果を受け取るには、「スマホ申込み」のクレジットカードと電話認証を選ぶことです。
最短で数分から数時間で結果がわかることから、一刻も早くブラックリスト入りしているのかを知りたい方に向いています。
「スマホ申込み」で本人確認書類2点による情報開示請求をした場合、3日から5日程度かかるのが特徴です。
郵送の場合、開示結果を受け取るまでに、1週間程度時間がかかる点を理解しておくとよいでしょう。
KSCに確認する
自分がブラックリスト入りしているのかをチェックするときは、KSCに問い合わせるのが1つの方法です。
KSCは全国銀行協会が運営する信用情報機関で、大手銀行や地方銀行、信用組合などが加盟しています。
銀行や信用組合などの金融機関からお金を借りた経験のある方が、信用情報開示請求したいときに利用可能です。
KSCに情報開示請求するときの特徴は以下に示します。
情報開示方法 | 特徴 |
インターネット | ・スマートフォンやPCから請求できる ・開示報告書をダウンロードする ・本人確認書類をWeb上で提出できる ・手数料:1,000円(クレジットカード、PayPay、キャリア決済から選択可能) |
郵送 | ・申込書、本人確認書類のコピーを郵送することで請求できる ・手数料:コンビニによって異なる(セブンイレブン:1,124円、ローソン・ミニストップ・ファミリーマート:1,200円) |
開示請求を終えたあと、開示報告書は簡易郵便で自宅まで送ってもらえます。
まとめ
ブラックの人も住宅ローンに通る可能性がある点について解説してきました。
住宅ローンに限らず、ブラックの人はカードローンや借入などの審査に通りにくくなるのが特徴です。
基本的に住宅ローンに通る可能性は低い点を理解したうえで、ポイントを押さえた行動をとることが求められます。
ブラックになる理由や期間、外れる方法なども知っておくと将来的に役立てられるでしょう。
本記事を参考に、ブラックの人も住宅ローンに通る可能性がある点について理解していただければ幸いです。
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